2006年01月10日

捏造はなくならない



朝日新聞を批判するというのは最近どこのブログでも定番の人気記事であるが、当ブログでも独自のひねくれた視点で論じてみたいと思う。それは、新聞を発行するという行為を普通の企業活動として論ずる視点だ。

朝日新聞の書くことをあたかも神からのお告げのように思っている方々にはまことに申し訳ないが、日本がこれから正しい道を歩むためには、あなた方には朝日新聞から卒業してもらわなければならないのだ。

なぜか私たちはジャーナリズムを神聖な職業として不当に高く評価するきらいがあるけれど、人間である以上は、食っていかなければならないわけで、その厳粛な事実の前にはジャーナリズムの理想などフィクションもいいところである。

だから朝日が捏造までして左よりの記事を書き続けるというのは、戦術的には間違っているとしても、企業戦略としては保守的ではあるがそれなりの合理性を備えているとは言える。

なぜなら、これまでもそうやって成功してきたのだから、その路線で記事を書いていけば、少なくても失敗する可能性は低いであろうから。決して男らしい戦略とは言えないが、企業がその存続を第一の目的とする以上その戦略をあながち批判は出来まい。

まして、記者といえどもサラリーマンである。自分が会社で上手くやっていくためには、上司の意図を忖度して記事を書くはずだ。もし私が朝日の記者だったら、そうする。それが正義ではないとわかっていても、失業するよりはずっとましだ。


それから、忘れてはいけないポイントがある。いくら朝日の記者とは言っても、就職活動に当たって朝日一本に賭けてきましたなんて酔狂な人物はまずいないだろう。採用してもらえるのなら、産経だろうがフジテレビだろうがどこにでも入社したはずだ。

つまり、記者になるような人は、高い競争率を勝ちぬいてきたそれなりに優秀な人材であることは間違いないだろうが、もともと主義なんてなかった人たちなのであり、単なる機会主義者でしかない。そんな人たちに高い倫理性を要求するのは土台無茶なのである。


その上、朝日新聞社は他者と比べて出世競争が激しいとも聞いている。となると、ますます上の意向に反した記事は書けなくなる。勢い、殿様に媚を売る茶坊主の注進合戦の如く、過激な左派路線を競い合うことになろう。

だから、偏向も捏造も決してなくなりはしない。


どうしたら偏向や捏造がなくなるか。それは新聞社同士の自由な競争が実現すればいいだけの話である。たとえ朝日を首になっても、読売や産経がその骨を拾ってくれるのであれば、記者はもっと自分の思ったことを書けるはずだ。

しかし現実には、新聞社といえども日本企業だ。中途採用にはさほど熱心とも思えないし、朝日以上の給料を払う気もないだろう。それなら、朝日の記者は会社を辞めさせられないように今まで通りの記事を書くしかない。つまり、何も変わらないわけだ。

紙面でいくら朝日を叩いたって、朝日が反省するはずもない。永遠に続く三文芝居である。


更におかしなことがある。もうずいぶん前から政財界の人は、朝日は偏向している、真実を伝えているのは産経だけだと言い続けて来た。にもかかわらず、相変わらず大企業は朝日に広告を出し続けているし、産経は相変わらず経営が不安定である。おかしいだろう。

本当に産経を一流に育てないのなら、それこそホリエモンでも誰でもいいから体制側の言うことを聞きそうな人物をたきつけて買収させ、その上で大規模な増資を行わせて財務体質を健全にし、その資力を持って、かつて読売がやったような大拡販をおこない、並行して朝日の働き盛りの記者をどんどん引きぬけば、あっという間に朝日を追い詰めることができるはずだ。

しかし、絶対にそうはしない。おそらく、体制と朝日は裏でつながっている。朝日にわざと旧態依然とした偏向報道を許すことで、国民の関心を肝心な点からそらしてしまうのだ。ここに、五五年体制の八百長の構図はまだ生きている。


いい例が、安部晋三がNHKの番組介入問題報道である。この一件は朝日の捏造ということで決着が図られつつあるが、結果的に誰が得をしたのか考えてみればいい。安倍晋三その人ではないか。幹事長職を外れて無役となった彼に絶好の話題を提供しただけではないか。

同じように、朝日の靖国批判も、裏があると考えるのが普通だろう。この問題になると朝日がなぜあれほどまでに力を入れるのか。その答えは、中韓などでは決してないはずだ。サポートしているのはおそらく日本にいる人間だ。国論を二分しているがごときの騒ぎを演出することによって、更に世論をラジカルに捻じ曲げるのに一役買っているだけだ。


なぜなら、郵政選挙ではあれほど小泉自民党に肩入れした「偏向」報道を行っていた朝日が、なぜ今更反小泉なのか。反省したとでもいうのか?

バカも休み休み言え。始めからグルだったのでだろう。はるか以前に大東亜戦争で戦意を煽っていたあの頃から、朝日はそういう新聞だったのだ。体制御用達の扇動集団のくせに、ジャーナリズムを名乗るとは片腹痛い。

それにしても気の毒なのは、未だに朝日の論説を自分の考えのより所にしている人たちだ。いい加減自分たちが利用されていることに気付いたらどうだ。たまには自分の頭で考えてみようとは思わないのだろうか。

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もう朝日には騙されまいと思う賢明な国民の皆様へ
この記事へのコメント
深作欣二の傑作「県警対組織暴力」より

久能刑事(菅原文太)と、暴力団との癒着問題で詰め寄るブン屋と1シーン。

「久能さん。あんた広谷組と縁が深かったけん、癒着しとるんじゃないんかいう評判が立っとるんじゃがの」
「癒着?ほいじゃらあんたらどうない?正義のペンじゃなんじゃ言うとってから、所詮広告で飯喰うとるんじゃないんか?」
「いや、広告はあんた、正当な商取引ですよ」
「ほいじゃあ商売と正義は使い分けりゃあええ言うんか?わしらの商売は使い分けできゃあせんのじゃ」

まぁ、社会の木鐸も商売です。正義の味方も飯食います。
もうちょっと良心や職業倫理があってもエエとは思うけど。
Posted by 素楽 at 2006年01月10日 23:51
アメリカの年次改革要望書や共謀罪について何も書かないなど、いまや反小泉の人たちからは信頼をなくしつつあり、右からも左からも叩かれてますね。記者は左遷が恐くて上司の言いなりだそうです。
Posted by ヘリオトロープの小部屋 at 2006年01月11日 22:46
>素楽殿
でもこの新聞記者はスポンサーの不正は絶対に暴けないわけだ。そんな都合のいい正義があってもいいわけ?
広告に文章つけているだけのくせして社会の木鐸とは笑止千万、へそで茶が沸くわ。

>ヘリオトロープの小部屋
だったらなんで靖国だけ頑張るんですか。言い換えれば、なんで靖国報道だけ見逃してもらえるんですか。
どうせ靖国騒ぎのドサクサにろくでもないことをしようとしているんでしょう。連携プレーですよ。
Posted by 非国際人 at 2006年01月12日 05:56
いやいや「いい」となんて露ほども思ってませんよw。
ま、上で使った「正義の味方」は警官指したつもりではあったのですが・・。
ま、もう少々コッチも投げやりになっちゃったり、あきませんね。しつこくいかんと。
Posted by 素楽 at 2006年01月12日 12:41
仕事柄、記者さんと付き合いはありますが、どこの記者もおなじく優秀な人は優秀、だめな人はダメです。
結局、マスコミも会社ですから、その点、普通の企業のサラリーマンと同じように悩んでいます(出版主で飯を食っていた私もそうだった)。基本的に重要なのは会社の体質なのでしょうね。
また、ジャーナリズムとは基本的に権力と対峙し、左翼的になるのがこの世の常です。また、一方で広告主に弱いのも。
となると、読者がある程度織り込み済みで読むこと、そして、しっかりした視点でメディアを選択することがポイントなのだと思います。
Posted by takeyan at 2006年01月13日 10:56
>素楽殿
私も昔は、刑事さんの悪の方が許せませんでしたが、今は逆ですね。刑事さんの悪は社会にとっての必要悪(潤滑油)ですが、マスコミの偽善は許せません。
そもそもマスコミは暴く対象だって政治的に選んでいるでしょ?なのに自分に絶対的正義があるように書く。それがそもそも癇に障ります。読朝る毎もいいんだけど、もっと本質的な所で彼らにダメージを与えないとダメよ。そのためにはこっちがもっと強くならなくちゃ。

>takeyan殿
冷静な大人の御意見ありがとうございます(笑)
確かに多くの人はマスメディアの情報に頼りきっていて、自分なりの判断基準を持っていません。だから、やすやすと操作される。
その為には、勉強したり、社会で世間知を身につけることが大切なんですけど、社会のシステムがそういうことに対応していません。平日は朝から晩まで会社で働き、オフは娯楽三昧じゃ何年経っても世間知らずのバカでしかありません。
しかし、こっちでも自衛しないといつまで経っても騙される続けるしかないですから、少しずつメディアリテラシーを改善していく努力が必要なのでしょうね。
Posted by 非国際人 at 2006年01月14日 04:36
ちくりと痛いコメント返しをありがとうございます。
その日本人が忙しくされているのは策略なんじゃないか、というのをベンジャミン・フルフォード氏がポツリといっていた記憶かあります。
Posted by takeyan at 2006年01月15日 17:04
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