2006年07月20日

森田先生と副島隆彦氏の新著が出ました



moritasoejima.jpg尊敬する政治評論家の森田実先生と副島隆彦氏との共著「アメリカに食い尽くされる日本」が発売になりました。


これは是非、私も取り寄せなければなりません。
ところが、これをアマゾンで検索すると

>通常4〜6週間以内に発送
はぁ〜?
昨日発売されたばかりなのになんだその対応は、あ〜ん?


もう、完全に売る気がありません。さすがグローバリストの走狗アマゾンです。
大きな書店に行った方が早いかもしれません(涙)


森田先生と副島先生と応援している皆様は、こちらを是非クリックお願いします。 →banner_04.gif



以下は、副島隆彦氏のサイトによる紹介文です。かなりの長文です。気合はわかるが長すぎるなあって気が。商売下手だなあ、アルルさん。(笑)
http://snsi-j.jp/boyakif/diary.cgi

(引用始め)


日本文芸社から7月18日に、副島隆彦と政治評論家の森田実(もりた・みのる)氏の共著による『アメリカに食い尽くされる日本』が刊行されました。同じ日に、安倍晋三・官房長官の『美しい国へ』(文春新書)も書店に並んでいました。この副島・森田の共著による新刊は、既に九月の自民党総裁選を待つまでもなく確定的になった安倍晋三政権に対する強烈なアンチテーゼである。まずはこの本の「まえがきとあとがき」を紹介します。

(貼り付け開始)

はじめに――「アメリカの従属国・日本」のままでいいのか

 副島隆彦さんのご高名は、著作を何冊か読んでいたのでよく知っていた。精力的な著述活動とともに激しい憂国の情と独特の論理に強い印象を持っていた。

 勉強は独学が基本だと私は思っている。副島さんは、独学で「副島政治学」というべき独創的な理論を築かれた。

 世の中の大多数の学者は、大家の思想や学説を学び、それを自身の指針にして学者生活を送っている。大学においては、この生き方が正常なものと考えられている。だが、大家とはいえ、しょせん、他人のつくった論理であり、学説である。多くの学者はもの真似≠しているにすぎない。自らの独創的な思考活動を放棄している。大学の学者のほとんどが、自らの独創的能力を眠らせたまま一生を送っている。無駄な学者人生を送っているのである。本当にもったいない。

 だが、副島さんは若い時から自らの努力で独創的な思考活動を展開し、独特の政治理論を作り上げ、20世紀から21世紀の時代の移行期におけるわが国をめぐる政治・経済・社会に関する研究において、独特の境地を開いた。

 このたび、日本文芸社書籍編集部から副島隆彦さんとの対談の企画を提案された時、「副島さんと会ってみたい」と思っていた私のひそかな願いが天に通じたのか、と思った。何回かの対談を通じて、副島さんが膨大な知識の持ち主であるとともに、きわめてシャープな頭脳の持ち主であることを知った。

 副島さんは年長者の私を気遣って、対談をリードしてくれた。私は指揮者役の副島さんのタクトに合わせて発言すればよかった。副島さんの礼儀正しい応対に深く感謝したい。同時に本書の企画者であり編集者である湧水舎の吉野勝美さんの献身的なご努力に対して感謝したい。本書は、副島さんと吉野さんの憂国の情と日本の独立を求める熱意の成果である。


 最近、大学時代のクラスメートF君から、「君の『小泉政治全面批判』(日本評論社刊)を読んだ。君は日本が国として自立・独立しなければならないと主張しているが、そんなことは不可能だ。国民にその意思もない。日本には独立国として生きる力はない。アメリカか中国に頼って生きるしかない。ぼくは中国は大嫌いだから、中国に抱かれて生きるのはごめんだ。君は日本はアメリカの属国になってはいけないと主張しているが、ぼくは日本はアメリカの51番目の州になるのが一番いいと思っている。それまでは従属国でいい。日本が独立国として生きるのは不可能なのだ」という意見をもらった。

 F君は優秀な技術者であり、最近まで日本を代表する著名な大企業の要職にあった。
 最近、「日本は独立国として生きられる国ではない。アメリカを頼って生きていくしかない国だ。従属国になろうが植民地になろうが、アメリカに支えてもらう以外の生き方はできない」という意見の持ち主とよく会う。議論をしてもほとんど理解し合うことはない。彼らには聞く耳がない。
 政界では「日米同盟」論が花盛りだ。「日米同盟」というのは、親分のアメリカに従属国日本が追随する関係であることは明らかだ。日米対等の関係などフィクションにすぎない。
 多くの政治家、財界人、官僚が「独立国日本」の魂を失ってしまっている。
 ポスト小泉最有力候補の安倍晋三官房長官は、最新著(『安倍晋三対論集・日本を語る』)において、「日本はアングロサクソン流の市場経済の導入に踏み切りました」と述べている。外交・安全保障だけでなく、経済システムもアメリカ化した、と明言している。
 これで日本は本当にいいのか。後世の日本人に「アメリカの従属国・日本」を残していいのか。こんなことで現在に生きる日本人としての責任を果たせるのか――これが、本書を貫く副島さんと私の深い憂慮である。読者の皆様からのご批判をお願いする。

 2006年6月末 森田 実


おわりに――アメリカの策略の背景を言語の力で暴き続ける


 またしてもアメリカ政府からの一方的な情報の下げ渡しで、7月5日未明に北朝鮮の弾道ミサイル(これを宇宙ロケットと言っても同じことだ)の発射実験があった。これからも緊迫した情勢がつくられてゆく。こうして臨戦態勢に今の日本はどんどん計画的に追いやられている。
 しかし日本国民は賢明であるから、アメリカの極東政策が作為する、このような「アメリカの軍事偵察衛星(スパイ衛星)の観測結果から判明した情報」に一喜一憂することなく、表面上はまったくそしらぬ顔をして、自分の目の前の生活を大切に生きている。あるいはワールドカップという世界的なスポーツのお祭り映像に熱中している。
 日本国民を「新たなる日中戦争」に駆り立て、煽動するための道具立ては、着々と日に日に構築されている。日本政府と私たち日本国民を毎回脅かして戦争態勢に持ち込むのに、どれほどの危険な策略が廻らされているかを、私は、私なりに腹の底から知っている。あんな連中に再び騙されて、75年前(1931年、満州事変)と同じ、日本が再び愚かなる戦争への道に引きずり込まれてたまるか。
 私たち日本人は、平和と独立を守り続けるために、団結しなければならない時期にさしかかった。私たちは東アジアの平和を何としても命を懸けて守り通さなければならない。そのために、大切なことは、ただ一つ「もうあんなやつらには二度と騙されない」と、深く警戒して身構えることである。

 この情勢下にあって、このたび私が深く尊敬する森田実先生との対談本が、こうして出版されることを大変嬉しく思います。私は、森田先生より21歳も年下である。政治評論の世界では横綱と幕内十両の違いがあるのに、私をこのように堂々と対論の相手に選んでくださった森田先生のその人間的な度量の大きさに感謝申し上げます。
 当初、編集部からいただいた、この対談本のタイトル案は、『小泉政治の粉飾決算』であった。それでもよかったのだが、すでに小泉政治は終わりつつある。いい年をして長い髪をした女たらしふうの政治を5年半もやってくれたこの人物が、「女性(すなわち国民)に人気のあるパフォーマンス政治」を毎日毎日、やり尽くして、私たちの前からやっとのことで消えてゆく。だから小泉政権の負の決算書(華やかそうな表面の数字の背後に隠された、改竄された恐るべき数字の数々)をあれこれ言うのは、後ろ向きでマイナス思考だから、もっと未来を見つめて、前向きに次の時代を目標にして話そうということになった。
 
今のアメリカは、ウォー・エコノミー(war economy 戦争経済)で動いている。昔のように10年に一度どころか、5年に一度は戦争をしないと経済(景気)を維持できない。戦争をすることで、軍需品だけでなくあらゆる国内の在庫が一掃できてそれで景気を回復させている。そのために9・11事件を仕組んで、アフガニスタン爆撃やイラク戦争にアメリカ国民を引きずり込んだ。アメリカは戦争をしなければ経済が持たないのである。
 それにつられて日本の三菱重工や川崎重工がアメリカの重要な下請けとなって、アメリカ軍が発注するミサイルの胴体製造などの「軍需」で、これで日本の景気も維持されている。巨大製造業への軍需がなければ日本国民1億2000万人を食べさせることができない。これは日本の財界人たちが互いに目配せし合って暗黙に合意している冷厳な事実である。
 華やかそうな通信(コンピュータ)や弱電や自動車や流通産業だけでは、とても1億2000万人を食べさせることはできない。この理屈は理解できる。それでも「軍需」ではなくて、平和を維持し世界に貢献できる「民需」で、何とか1億2000万人を食べさせる道を私たちは皆で知恵を絞って必死で考え出さなければ済まないのである。



 森田先生は「それでもなお日本は再生する」と力強く言う。森田先生はどんなに絶望的な状況にあっても、驚くほどに楽天的な思想家であって、ひるむことなく前に進んで行く実践思想家である。何があってもひるむことがない。へこたれそうになる私を励ましてくださった。先生は齢73歳にして日本国のために、今も奮闘しておられる。森田先生が指し示す正しい道に従って私たち後輩も後に続いて闘わなければならない。
 小泉純一郎たちは、あの表面上の“公明”正大さとは裏腹に、陰湿な言論弾圧を行なった。テレビ、新聞の幹部たちを柔らかく恫喝して、「あいつは使うな。こいつも使うな」とあからさまに言論の自由(憲法21条)違反をやった。
 この小泉たちが、今、ようやく「町内会の役員の席」から降ろされ退場していく。森田先生が、再び、「めざましテレビ」(フジテレビ)他のテレビ・ニューズ解説で、毎朝、日本国民に正しく道を示してくださる日が来るのが私たちは待ち遠しい。
 森田実先生はご自分のホームページで、「人生には解決法なんてない。ただ進んでいくエネルギーがあるばかりだ」というサン=テグジュペリの言葉を引用し、次のように語っている。

「人生には解決法なんてない」というのは至言であり、このとおりだと思う。解決策が見つからなくてもわれわれは生きることができる。その際、大切なのが前進するエネルギーと勇気――これが人生を前向きに生きる方法なのだ。

 日本はこれほどアメリカに経済・金融で食い尽くされボロボロにされても、それでもまだ、前に進み続ける国民エネルギーを十分に持っている。
 日本国民は、アメリカ帝国の腐敗し尽くした支配者たちに比べれば、ずっとしっかりして堅実な生き方をしている。打たれても踏まれてもへこたれない。中国や北朝鮮からの軍事的な脅威を意図的に煽る、親米保守(ポチ保守)たちの狡猾な「新たなる大政翼賛会」政治に乗せられてはならない。
 私は、この対談で森田先生から、ありがたい人生の指針をいただいた。「副島さんは日本のガンジーになりなさい。インドのガンジーが、大英帝国の植民地であったインドにあって、非暴力、不服従の精神で闘い続けたことに学びなさい」というお言葉をちょうだいした。この道を私は決意して歩み続けることにします。
 何があっても梃子でも動かない覚悟で、人間としての道を誤ることなく、日本の反戦・平和の道を歩もうと思います。
 国内に計画的な爆弾テロが起こり、東シナ海で中国と日本の艦船が軍事衝突させられる事態が、やがて深く仕組まれたとおりに実行されるだろうが、それらの策略の背景を、言論の力で、証拠つきで真実を暴き続けます。

「日中は何があっても戦争だけはしてはならない」という旗を掲げて突き進みます。
 森田先生の言論界におけるますますのご奮闘をお祈り申し上げます。
 最後に、この緊急の事態にうまく合わせて、この対談を企画して出版まで無事こぎつけてくれました日本文芸社書籍編集部の水波康氏と湧水舎の吉野勝美氏に深く感謝します。

 2006年6月末 副島隆彦

『アメリカに食い尽くされる日本』から

(貼り付け終わり)


アルルの男・ヒロシです。
森田実氏とは私(アルル・中田)はまだ直接的にお会いしたことはないが、森田氏の若い頃のご著書をお借りした際に、以前に直接何度かメールのやりとりをさせて頂いたことがある。丁寧な拙著「ジャパン・ハンドラーズ」への返信も戴いて感激したことを覚えている。私はこの森田氏の、学生運動家から保守系言論人、日本自立派という複雑な変遷にこの人の、人生経験の重さが表れていると思っている。

次の首相は、安倍晋三で確実だ。この政治家は、自民党政治家・岸信介の孫であるが、祖父の岸首相とは似て非なる存在である。安倍官房長官は、親中派の福田康夫氏を押しのける形で自民党総裁に就任するだろう。(山崎派の幹部が、福田はカネがないので総裁選に出られないと語ったそうだ。つまり、森喜朗元首相は安倍一本化を名実ともに実行したということだ。出たとしても、金庫が空では勝ち目はないだろう)安倍氏が先頭になっている感のある、最近の北朝鮮危機への対応は、そのための予行演習であるとマスコミで騒がれている。小泉首相は意図的に自分の存在感を薄めて、「安倍首相」のイメージアップに躍起になっている。むろん、この背後には自民党の影の最大実力者、森喜朗、中川秀直のガラの悪い二人の政治家がいる。安倍首相の誕生は、当然アメリカのジャパン・ハンドラーズ(日本対策班)の意向も反映されている。安倍氏の今回の自著『美しい国へ』(秘書に書かせたのだろう)で描かれた安全保障政策は、彼らの主張と共通する部分が多い。安倍氏は、訪米した際にはネオコンのシンクタンクでブッシュ政権の有力なポリシーメイカーを輩出しているAEI(アメリカン・エンタープライズ研究所)で“大演説”をやっている。また、私も何度か紹介してきたが、安倍氏は党幹事長代理の時代に、ネオコン系シンクタンクが日本で開催した戦略会議(シンポジウム)に、民主党の前原前代表らとともに出席している。

安倍氏自身が、著書の中で日米豪印が首脳・外相レベルでアジアにおいて戦略会議を行い、日本がリーダーシップを取るべきであると提言を行っている。さすがに「日中が対決する時代に来た」とは彼自身は書いていないが、彼の周辺の“ブレーン“となっている、中西輝政(京都大教授)、櫻井よしこ(評論家)、岡崎久彦(政治評論家)のようなインテリ知識人が側面から、安倍氏を支援する形で親米・反中国世論を煽り立てている。安倍氏が提言している戦略対話は、事実上、アメリカ・日本による対中包囲網(エンサークルメント)の形成だ。知らず知らずのうちに、経済ばかりではなく、外交面でも、日本は一歩、一歩とアメリカの従属国から植民地にされていく。アメリカが元々憲法9条を日本に強制しておいて「もう戦争はしてはならない」と言ったのに、今になって「日本は強い国にならなければならない」というのは裏があるに決まっているのに、日本の親米派知識人は知ってか知らずか、アメリカの思惑には耳をふさぎ、「中国を包囲せよ」と声高に主張するのである。

副島隆彦・森田実の両者はともに学生時代には政治運動に携わり、後に政治評論家として有名になっている点で共通しているが、二人の年齢はほぼ20歳離れている。(森田1932年生まれ、副島1953年生まれ) しかし、この二人は「アメリカの従属国の立場から日本は脱却しなければ、この国に将来はない」と感じ、現在のアメリカが操る憲法改正の動向に強い警告を発しなければならない」と感じている点で共通している。 

安倍氏よりも、現在の民主党代表の小沢一郎氏の外交政策、外交思想に共鳴できる、と言う点でも両者は共通している。小沢一郎氏の外交思想の要点は一言でいえば、「日米中の正三角形等距離外交」論である。この外交戦略は、ジョゼフ・ナイ(アメリカ民主党のブレーン、ハーヴァード大学教授)が、今年の春に日経新聞の主催するシンポジウムで提唱した、「日米が連携しての日米中トライアングル(=二等辺三角形)」論を逆手に取ったものである。日本人は、小沢氏の「日米中等距離外交」と安倍氏の「日米基軸の対中包囲網」外交の二者択一を迫られているのである。

また、中長期的視点で見れば、数年から数十年の間でアメリカが確実に世界単独覇権国の地位から引きずり落とされる。次の超大国は中国であるという戦略は元々ウォール街の国際金融資本の投資銀行、巨大銀行のメンバーたちがやビルダーバーグ会議で決めた事であるが、それでも英国からアメリカに覇権が移動した時に二つの世界大戦が起きたことでも想像されるように、ここ数十年はアジアの国際情勢は非常に不安定なものになると容易に予想できる。

そのような中で、日本がアメリカと日米同盟を軸に憲法を改正し、集団的自衛権を認めてアメリカの“属兵”として世界展開することは道義的に筋が通らないし、日本の国際的な立場を弱くする。アメリカの世界覇権も永遠のものでもないのだから、「日米同盟基軸」だけが選択肢なのかどうかを考えていく必要がある。「ずるずるアメリカ覇権を守るための戦争に日本はかり出されていくのだが、それでも良いのか?」とこの二人は問いかけている。

森田氏は、台湾独立派の危険なロビー活動についても注意しなければならないと警告をしている。(第7章)台湾独立派は、恐らく今の台湾では少数派である。大勢は中国とも喧嘩もせずに穏便に現状維持を続けていきたいと考えているはずである。台湾ロビーは李登輝氏を中心に台湾のメインストリームから外れているが、カトリック教徒を中心に支持を広げているようだ。台湾が、さながらイスラエルのように、東アジアの不安定を煽る原因になる可能性は充分にある。そのあたりも考えながらお読み頂くといいと思う。

森田・副島の両者による今回の共著は、小泉政権が残した負の遺産についても、もちろん検証されている。副島隆彦と森田実の二人が先頭に立って、アメリカ=ウォール街主導の郵政民営化ロビーを批判してきたという事実に異論を唱える人は殆どいないはずである。この本には、その生々しい“戦記“が二人の対談という形で凝縮されている。「第1章 郵政民営化の欺瞞」を是非お読み頂きたい。

また、私(アルル)も常々広告会社(PR会社)は国民世論を扇動するようなキャンペーンを平気で張る危険な存在である、と注意を促してきた。この本では、森田実氏が「日本の言論を操作する電通の陰謀」と題する部分で筆誅を加えている。最近、「PR=パブリック・リレーションとプロパガンダは異なるものである」と広告業界の政治とのつながりを極端に美化しようとする論を展開する本が出て来た。その代表格が元駐米公使の阿川尚之氏(親米派・阿川弘之氏の息子)の著作である。しかし、PR会社のやっている広告活動とプロパガンダの境界線はあって無いようなものである。というか本質は一緒である。この広告業界もアメリカでは全部ロックフェラー・グループが育てたのであるが、今はそのことに触れない。(いずれ「ぼやき」で取りあげます)いずれにしても、テレビ画面を何も考えずに眺めているだけでは、私たちは権力者による情報操作の犠牲になる。森田・副島対談で語られる「郵政選挙の真実」(第1章)を読めばそのことが理解できると思う。

本書の中から一箇所だけ引用する。森田氏による最後の一行を是非お読み頂きたい。

(引用開始)

【日本を操る「市場原理主義」の狂気】

<自由競争の成れの果ては共倒れしかない>

森田 市場原理主義を主張するアメリカと日本の経済学者たちは、狂気に陥っているとしか言いようがありません。
 資本主義における経済政策論争は、基本的に1930〜40年代に決着がついている。景気が悪くなった時、逆に景気が過熱して物価が上がった時、つまり国民に対して悪影響が及ぶ時は、政府は経済に関与して経済を安定させなければいけない。景気が悪くなったら財政支出を増やし、有効需要を喚起して、景気を回復させなければならない。

 景気が加熱して物価が上がりすぎた場合は、金利を上げて物価上昇を抑える。財政支出も抑制する。このような方法で資本主義経済の崩壊を阻止するという経済政策の方程式が、1930〜40年代に確立していたのです。
 これを理論化したのがジョン・メイナード・ケインズですが、アメリカの人たちはケインズを不当に軽視しています。アメリカ人にイギリス人に負けてたまるかという意識があるのかどうかわかりませんが、ポール・サミュエルソンのような人まで新古典派経済理論を唱え、その後、共和党政権になるとミルトン・フリードマンが自由経済の神様になって「完全なる市場経済」という考え方ばかり強調します。
 そして、かつて一度も成功したことのない経済理論を持ち出してくる。それはアングロサクソン流市場経済の神様であるアダム・スミスの「神の見えざる手が働いて自由な市場は均衡する」という論理です。

 しかし、私はよく言ってきました。欲の皮の突っ張った世界に「神の見えざる手」が働くはずはない、人を蹴落としても儲けようという世界に神の意見が作用するはずがない、と。欲の皮の突っ張りの社会に、神の手が働いて均衡するなどということはあり得ないのです。
「神の見えざる手」は人々が皆、道義的に行動することを前提としています。しかし、これは現実の経済ではあり得ないことです。結局、トーナメント試合のような勝ち残りの勝負をし、最後は共倒れになるというのが自由競争の成れの果てだったのです。

 人が不幸になるようなことはやめよう、つまり民主政治を本気でやるつもりならば、ケインズ型の経済政策を取るしかない。ところがアメリカの人たちは「市場原理主義」を掲げ、グローバルスタンダードの名のもとに、他国を支配する論理、植民地化を図る論理を推し進めているのです。

 そのうえ、日本の経済学者や財務官僚も、皆、「市場原理主義」というとんでもない考え方に陥ってしまっている。皆、フリードマンを崇め奉り、「市場原理主義」一辺倒になっている。これが小泉構造改革の実態です。早く目を覚まし、この潮流を止めないと、日本は危ないのです。

<広告を通じて人間の頭をコントロールする怖さ>

副島 市場というのは、本当にあるのかないのか、それすら明らかではないのです。自由価格競争があるようにいわれていますが本当でしょうか。
 確かにモノの販売とか生活用品などの小さなところでは市場のメカニズムが働いています。食料品とか消費材の類には大変な競争があるために、価格が安くなることがあります。
 ところが巨大な生産財(重電などの設備)や金融ぐらいのレベルになると、為替にせよ、国債にせよ、株式にせよ、どう考えても価格操作され、操られているとしか言いようがありません。表面上だけ、いかにも金融市場での自由な競争で価格が決められているような、日経新聞のバカ記事のような「需給関係がどうだ」とかは、とても信じられない。株式アナリストとか、何とかストラテジスト(戦略家)たちが後追いのくだらない解説をやっています。「嘘ばかり言うな」、というのが私の考えです。

森田 これはガルブレイスが言ったことですが、広告の果たす役割が巨大になった資本主義の世界では、人間の頭が広告によってつくられてしまう。広告主導の資本主義においては人間の自主的な判断能力が失われるのです。資本主義は広告を通じて人間の頭をコントロールしていくのです。この危険な状況において市場原理主義を跋扈させたら、とんでもない異常なことが起こります。道徳は崩壊します。
 2005年の9・11選挙の結果にしても、日本国民の自主的な判断ではない。テレビが流す大広告に国民が「洗脳」されてしまった結果です。ライブドアの堀江貴文(前社長)が英雄になり、時代の寵児になったのも同様です。これをどう克服していくかがわれわれの大きな課題ですが、われわれがテレビメディアを握れない以上、「竹刀・木剣」で立ち向かうしかない(笑)。

 私がここで言う「竹刀・木剣」とは、インターネットのホームページとか単行本です。これで勝負するしかない。良心的な出版社が出す単行本こそが頼りなのです。
 良心的な出版人が努力していることは、巨大メディアによってマインドコントロールされている人々を正気に戻すことです。多くの国民がブッシュ・小泉のマスコミを使った催眠術政治によって歪んだ意識を植えつけられている。この異常を、良心的な出版人が正さなければならないのです。

アメリカに食い尽くされる日本』(第3章・119〜123ページ)
(引用終わり)

アルルです。この最後の一行で森田氏は私たち「学問道場」とも心がつながった、と言えるだろう。是非この二人の対談集をお読みください。
学問道場はこれからも「政治・経済」の優れた情報を載せていきます。

最後に、本書の「まえがき・あとがき」を貼り付けます。森田氏のウェブサイトで掲載されている日記も載せます。

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※なお、版元の日本文芸社によると、8月1日(火) 午後6時30分〜午後7時30分にかけて、八重洲ブックセンター本店1階にて、副島・森田の両氏を招いての「発刊記念サイン会」が行われるそうです。詳しくは以下の案内をお読み下さい。

■イベント名 「アメリカに食い尽くされる日本」発売記念サイン会
■開催日    8月1日(火) 午後6時30分―7時30分
■場所     八重洲ブックセンター本店(1階 サイン会場)
      
住所:東京都中央区八重洲2−5−1
(JR東京駅八重洲南口)

■参加方法   7月20日(木)より、八重洲ブックセンター本店にて「アメリカに食い尽くされる日本」(日本文芸社・定価1470円)をお買い上げのお客様(先着100名様)に整理券を配布します。

■お問い合わせ先 TEL03-3281-1811 (八重洲ブックセンター本店)

*定員になり次第、整理券の配布を終了させていただきます。ご了承ください。


アルルの男・ヒロシ拝


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※以下の文章は、森田実氏のウェブサイトで掲載されたものです。森田氏の政治評論家としての“構え“で非常によく分かる魂の入った文章であると思います。
森田氏ウェブサイト「森田実の時代を斬る」http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/


2006.7.11(その2)
森田実の言わねばならぬ[209]

政治家とマスコミは国際紛争を煽るのを慎むべし。とくに政治家の軽率な発言は事態を悪化させるだけである。傲慢な発言や「売り言葉・買い言葉」的挑発的発言は「百害あって一利なし」である。このままでは日本はアジアの孤児になる。とくに安倍長官の挑発的発言は日本を孤立させる。安倍外交は幼児の外交に等しい。

「己の欲せざる所は人に施す勿れ」(孔子)


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 強硬路線を突っ走る小泉・安倍・麻生ライン
 朝日新聞7月9日朝刊(1面中央)の記事【官邸強気、中ロ牽制、北朝鮮制裁案欠席・危険狙う、抵抗勢力あぶり出す「郵政戦術」】を読まれた方は少なくないと思う。読まれなかった方もおいでのことと思うので、一部を引用する。
 《「普段のバランス感覚と気配りにあふれた日本の代表団とは、とても思えない行動だ」
 国連本部の廊下やラウンジでは、採択へ突き進む日本の姿に驚きの声が交わされた。日本の国連外交筋は「こちらの事情はどうであれ、今回は官邸の判断だ」…
 安倍官房長官の強硬姿勢も際立つ。7日の会合で「間違っても北朝鮮の挑発的行為に、何かシンパシー(共感)をもっているという誤解を受けることがあってはならない」と言い切った。》
[朝日新聞のこの部分の記述は、この版以後の紙面には載っていないそうである。どうしたのか。真相を知っている方がいたら、教えていただきたい]

 小泉首相、安倍官房長官、麻生外相の中国政府を挑発する発言が目立つ。中国との対立を意図的に煽っているように見える。小泉・安倍・麻生ラインは「新日中戦争」をしたいのだろうか。
 いま日本政府がなすべきことは、北朝鮮の暴走を抑えるために、中国政府と協議することである。にもかかわらず、小泉・安倍・麻生トリオは、中国と政府レベルの話し合いをしようとせず、中国政府への挑発的で傲慢な発言を繰り返している。小泉・安倍・麻生トリオは、国際緊張を緩和する方向ではなく、国際対立を激化させる方向に舵を取っている。これほどあやういことはない。
 マスコミも国際対立を煽っている。マスコミはあたかも日本が北朝鮮と中国との対立激化に走るのを歓迎しているかのようだ。
 自民党と公明党の政治家とマスコミの諸君には憲法第9条を守る意思がまったくないように見える。与党と一部民主党の政治家、マスコミに憲法を守る意思がないということは、日本が民主主義の法治国家ではないということを意味する。これはおそろしいことである。

 おそるべき民主党枝野幸男氏の暴言
 時事通信(7月8日)によると、民主党憲法調査会長の枝野幸男氏は、「相手の基地攻撃は『専守防衛の範囲内』」とテレビで発言した。以下に時事通信の記事を紹介する。
【基地攻撃「専守防衛の範囲内」=北ミサイルで民主憲法調査会長(時事通信−7月8日13時2分更新)】 《民主党の枝野幸男憲法調査会長は8日午前、読売テレビの番組で、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連し、「(日本を)本当に守るには、もし向こうが撃ってきたらミサイル基地自体を壊すしかない。他国の領土を占領する能力は要らないが、ピンポイントでミサイルを破壊することは専守防衛には反しない」と述べ、敵のミサイル基地攻撃は専守防衛の範囲内との認識を明らかにした。
 政府は既に国会答弁などで、他に防御手段がない場合、必要最小限の措置として「法理摘」には基地攻撃は可能との立場をとっている。枝野氏はこの見解に同調するとともに、敵基地を攻撃できる防衛力整備などを議論すべきだとの考えを示した。》

 相手国内の基地を日本が先制攻撃することを日本国憲法第9条は認めているとの暴論を、民主党の憲法調査会長が認めたというのだ。自民党政権の悪辣な憲法解釈を受け入れたことが本当なら、枝野氏は民主党を去るべきである。
 枝野氏に問う――「あなたは日本国憲法第9条に何が書かれているのか知っているのか」、と。
 もし忘れてしまったのであれば、もう一度読み直したまえ。相手国の基地を先制攻撃することが憲法に違反しないなどという、故岸信介氏の首相時代の妄言を承認し、繰り返すような愚かなことはやめてもらいたい。 枝野氏がそんなに先制攻撃をしたいのなら、国会議員を辞した上で、「憲法に違反しても先制攻撃すべきだ」と言うほうが筋が通っている。枝野氏は、憲法遵守の意思がないのであれば国会議員を辞職しなければならない。枝野氏が小泉首相、安倍官房長官、麻生外相のタカ派トリオと同じ考えをもつなら、民主党を去り自民党に入党すればよい。民主党議員なら岸首相の妄言を支持するようなばかげたことはやめてもらいたい。 日本は、平和憲法のもとで平和外交に徹するべきである。これ以外に日本の生きる道はない。戦争をしてはならない。


2006.7.13(その1)
森田実の言わねばならぬ[214]

「敵の基地への先制攻撃は合憲である」との政府・自民党(一部の民主党ネオコン議員)の主張は、日本を破滅させるものだ
安倍官房長官、麻生外相、額賀防衛庁長官、武部自民党幹事長、枝野民主党衆議院議員らの「敵地への先制攻撃」論は新「東北アジア戦争」への危険きわまりない挑発である

「危うきこと累卵のごとし」(『史記』)


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 東京新聞7月12日朝刊24面「特報」欄〈敵地攻撃論 再燃の背景〉の終わりの部分に、私(森田実)の談話が掲載されている。その部分を引用する。
 《「戦争を招く行為 幼児政治始まる」(=小見出し)
 そうした内政要因(安倍政権への応援の動きとしての過激な言動)を政治評論家の森田実氏は「冗談じゃない。日本が先制攻撃を宣言すれば、相手も同じことをするのが道理。総裁選程度のことで、国民の生命がかかった火遊びをされてはかなわない」と憤る。
 森田氏は政治家の本懐は平和を守ることにあり、今回のような敵地攻撃論は一昔前ならタカ派内部ですら袋叩きになったと説く。
 「いまの動きは端的にいえば、戦争をやろうということ。そして、自称ハト派も世論の感情的な非難を恐れ、沈黙している。国民の生命を軽んじる驚くべき幼児の政治が始まった」》
[上記の私の談話の中の「世論」とはマスコミのことである]

 じつは、この取材(電話)を受けたのは、7月11日(火)の16時直前だった。このとき、私は岡山駅の新幹線上りホームで、16時06分岡山発東京行きの「のぞみ」を待っていた。ほんの数分間、私は東京新聞T記者の短い質問に短く答えた。新聞に掲載された談話は正確である。東京新聞のT記者は優秀である。的確な質問をする。その上、談話が正確に記述される。しかもやりとりに無駄がない。短時間で済む。すべての新聞記者が、東京新聞のT記者のような立派な記者になれば、日本の新聞ジャーナリズムはもう少しマシになると思う。

 安倍官房長官、麻生外相、額賀防衛庁長官、武部幹事長、枝野民主党衆議院議員らの発言は、政治家にあるまじき無責任で軽率なものである。日本から北朝鮮に向かって「先制攻撃をやる」と言えば、相手は「それなら、こちらも先制攻撃をやる」と言うだろう。事実、事態は悪い方向へ動き始めている。脅せば、相手側が引っ込むと考えているとしたら、これほど幼稚な見方はない。情けないほど子どもじみた感覚である。
 日本が「先制攻撃」を口にすれば、「先制攻撃」のブラフ合戦が起こることは不可避である。これがエスカレートしたら大変である。安倍官房長官らは、このブラフのエスカレート合戦を起こして、安倍内閣への道を固めたいのかもしれないが、とんでもなく危険で挑発的な試みである。戦前の軍部は、力を誇示して失敗した。いまの政治家(安倍官房長官ら)は、力もないのに、アメリカの力を借りて、威張る。まことに情けない。
 政治の最大の目的は平和を守ることだ。日本は平和憲法をもつ国である。この日本で次の政権をめざす政治家が戦争好きだというのは、本当に困ったことである。その戦争の好きな安倍氏を全マスコミが支持している。これも、まことに困ったことだ。マスコミが、戦争が好きなのである。マスコミの新聞記者や報道記者が、戦争をしたがるというのは、本当にやりきれないことだ。
 日本は危ない国になってしまった。国民が、戦争好きのマスコミの危険性に気がついていないことがさらに事態を悪くしている。もしかすると、国民自身が、平和を大切なものと考えなくなっているのかもしれない。本当だとすれば、これほど悲しいことはない。こういうとき、戦争は起きやすい。
 安倍内閣ができたとき、安倍首相は、北朝鮮と中国に戦争を仕掛けるおそれ大である。安倍政権のバックにいるブッシュ政権が、日朝戦争と新日中戦争を期待しているからだ。日朝戦争、新日中戦争が起これば、それを口実にして、アメリカがアジアに干渉し、アジアを支配することが可能となる。アメリカは帝国主義国なのである。
 ブッシュ政権の対日担当者と安倍支持のネオコン政治家は、自民党総裁選に勝つために北朝鮮の脅威を誇大に宣伝して危機を煽り、それによって過激派の安倍氏の内閣を実現しようとしている。このブッシュ政権と日本のネオコンの狙いは、なんとしても阻止しなければならない。


2006.7.10
森田実の言わねばならぬ[207]

“アメリカは日本を中国と戦争させようとしている”との副島氏の注目すべき警告
船井幸雄・副島隆彦共著『昭和史からの警告−戦争への道を阻(はば)め』(ビジネス社刊)のなかに副島氏のきわめて重要な指摘がある――アメリカは日本を使ってアジアで戦争を起こそうとしている――

「(アメリカの仕掛けによって)2008年の北京オリンピックの前にも、東シナ海での散発的な軍事接触のような紛争に日本も巻き込まれるだろう」(副島隆彦)


--------------------------------------------------------------------------------


 以下、副島発言を引用する。少し長いが、重要な指摘なのでお許しいただきたい。
 《アメリカン・エンタープライズ・インスティチュート(AEI)というワシントンにある主要なシンクタンクがあります。これが「ジャパン・ハンドラーズ」即ち日本を意のままに操るためのアメリカの人材養成の本山の一つなんです。いわゆる凶暴なネオコン派の牙城です。
 平成17年(2005)の10月25日と26日に、そこの所長のクリストファー・デムス(Christopher Demuth)以下、日本側からは安倍普三、民主党前党首の前原誠司、外務省の鶴岡公二総合外交政策局審議官、防衛庁の山口昇防衛研究所副所長(陸将補)、それから元ワシントン公使の阿川尚之と、今のアメリカから大事に育成されている者たちが国会議事堂の裏のホテルのキャピトル東急に集まっています。ジャパン・ハンドラーズと日本側受け皿人間(カウンターパート)の一大結集でした。
 私はその会の出席者リストも持っています。小泉内閣の組閣がそのあとすぐの10月31日でしたから、日付からいって、そこで重大なことが話し合われたのは明らかです。
 彼らは組閣の前に集まる必要があった。なぜなら、そこで次の2年間の日本操縦プランを決めなければいけない。それに合わせて新しい内閣の人選をする。悲しいかな、我々日本国民の声や意思は届きません。日本の行く末を決定しているのはアメリカと、その手先になっている人たちです。
 話し合われた具体的な内容までは、私のところにも十分には届きませんが、日本を中国にぶつけて少しずつ戦争に引きずり込むスケジュールが、ここでも話し合われたことでしょう。
 私がいつも言うように、今のアメリカが世界覇権国(a hegemonic state ヘジェモニック・ステイト)であり世界帝国です。この帝国を維持していくのも大変です。帝国というものは定期的に、10年内に1回くらい戦争をしないと維持していけません。昔は10年に1回でよかった。それが、最近は5年に1回ぐらいになってきている。戦争をして国内経済を刺激し、たまった不良在庫を一掃(軍事兵器だけでなく各種の民生品も)しないと、うっ血状態になって、経済が停滞する。不景気(不況)になる。それを回避するために、どうしても戦争で経済を刺激する必要がある。だから、これを、戦争経済(war economy ウォー・エコノミー)とか戦争刺激経済(ウォー・ブースト・エコノミー)と言うのです。アメリカ帝国は戦争経済で生きている大国なのです。
 ですから2001年の「9.11」の米中枢テロ事件というああいうヤラセの大イベントまで仕組み、アフガニスタン爆撃、イラク戦争しかり。このあとのイラン核施設攻撃、北朝鮮処理、それから中国とのこぜり合いを計画したりと、次はどこにしようかなって感覚です。そうすると、日本はもう60年も戦争をさせていないから、順番からいってもそろそろいいんじゃないか。今度はオマエたちが尖兵になって中国に戦争しかける番だと。いざとなればアメリカも助けに行くからとか(笑)。実際には助けませんよ。アジア人同士、アジアの国同士を戦争させて、漁夫の利を得ようとしているのです。それで日本国内に、反中国、中国(人)への軽蔑と憎しみをかきたてるための、ありとあらゆる計画を実行している。》

 最近、政界では、「この9月に安倍内閣ができたとき、前民主党代表の前原誠司氏が防衛庁長官として入閣するのではないか」との噂が流れている。前原氏が何人かの同志とともに民主党を分裂させて新党を結成し、安倍晋三内閣に加わるという情報である。あくまで噂のような情報だが、副島氏は、安倍氏と前原氏の関係は米国ネオコンと一体のものだとの見方を示している。裏で日本の政治が大きく動き始めているようである。
 今回の北朝鮮のミサイル発射をめぐる動きを見ると、日本が前面に出て、北朝鮮への制裁を主導し始めた。日本が北朝鮮叩きの主役になった。そして、その日本の中心に安倍晋三官房長官が立った。安倍官房長官は強硬路線一本槍である。
 こうした日本の政治の配置を指揮しているのは米国政府であろう。9月に安倍内閣を実現させる方向に米国政府が動き出した、との見方も広がっている。注意すべき局面である。


2006.7.7(その1)
森田実の言わねばならぬ[203]

〈推薦したい本〉――船井幸雄・副島隆彦共著『昭和史からの警告−戦争への道を阻(はば)め』は、日本国民が直ちに読むべき警告の書である。

「戦争は弱肉強食を説く師となる」(ツキディネス、古代ギリシア、アテネの歴史家)
[戦争においては、正義や大義より、力が、すべてを支配するようになる]

--------------------------------------------------------------------------------

 船井幸雄さんは日本を代表する最も著名な経営コンサルタントである。副島隆彦さんは常葉学園大学教授(政治思想、国際戦略研究)である。船井幸雄、副島隆彦という現代日本を代表する二大知性の対談は迫力があり、読みごたえがある。
 表紙カバーの中央に「日本人よ、気をつけよ」の言葉がある。そして、次のように記されている。
 《日本を中国との戦争に駆り立てる手はずが、すでに整っている! 驚愕すべき事実をいまだ直視しようとしない国民を煽動して、アメリカ盲従の政財界人やマスコミ、そして“愛国派”言論人たちは「日本破滅への最終プログラム」を仕掛けている。》

 副島氏は述べている。
 「今の日本は戦前の昭和の始めと実にそっくりである。去年の平成17年(2005)が、昭和5年(1930)に酷似していた。…今年、平成18年(2006)は満州事変が始まった昭和6年(1931)と同じだ、というのが私の考えである。やがて近く東シナ海で日本と中国の艦船が衝突するだろう。そのように仕組まれている」(「まえがき」より)。
 「裏の大きな策略があって、それに乗せられたのである。そして今の日本もまた75年前の昭和6年と同じように、大きな世界規模の陰謀に乗せられて、新たな戦争への道を歩まされている、と冷酷に私は考える」(同前)。

 本書の構成は次のとおりである。
 1章 日本を戦争に駆り立てる手はずはもう完全に整っている
 2章 60年前に日本を破滅させた手口
 3章 日米開戦を仕組んだのは米内光政だ
 4章 世界史を操る者たちの正体をあばく
 特別章 私の船井幸雄論(副島隆彦著)

[副島隆彦さんと私の共著の本が、この7月20日に日本文芸社から出版される。
 書名は『アメリカに食い尽くされる日本−小泉政治の粉飾決算を暴く』である。
 多くの方々にぜひ読んでいただきたいと願っている]

(引用終わり)
この記事へのコメント
森田先生と副島先生を応援してる者(陰ながら)ですのでクリックしときました。

10年ほど前でしょうか、
どう考えても民度の低い中国が経済発展していき、日本が急速に衰退してゆくのが
歯がゆく、また不思議でならなかったのです。

そのときいったん疑問を心の奥底に封印していたました。が、ある方の本を読んでその疑問も解消しました。

そうです副島先生の書いた書物でした。

もし仮に日本が戦争の道へ突き進む様なことが起こったら本気でロックフェラーセンターへ突撃しようかと考えております。

覚悟はまだ決まってないですが(笑)

しかし、最近は庶民が知る由もなかった
世界の仕組み(システム)に関して暴露した
本がよく出版されてますよね。これってもしかしたら、世界支配の構築が完成に近づいてるのかな、などと思ってしまうのですが、ただの妄想に過ぎないのかな。

『時の権力者によって語られた歴史.......はどれも最大の疑念を持って見なければならない』歴史家 マイケル・スタンフォード
Posted by 肉弾三銃士 → 突撃 → rockefeller  at 2006年07月26日 02:00
>肉弾三銃士 → 突撃 → rockefellerさま
コメントありがとうございました。

私も、副島隆彦さんの本に出会ってなかったら、こんなブログやっていなかったと思いますね。よしりんに感化されるには、歳取りすぎてたもんで(笑)

一度彼の講演を聞いた事がありますが、ごく普通の人で、英文法シリーズのエキセントリックさはまったく感じられませんでした。それでもっと身近に感じています。

ロックフェラーセンターですか。彼には一体何人のボディーガードと影武者がいることやら・・・。気をつけて行ってきて下さい(笑)
Posted by 非国際人 at 2006年07月26日 20:59
Posted by 出会い系サイトの歴史を紐解こう at 2010年08月11日 15:11
ちょwwwデートしただけなのにお小遣いもらったよwww

Posted by 完全無料サイト at 2010年08月16日 13:25
出会い系サイトでもメル友サイトでも高校生とは確実に会えるよ。

Posted by 完全無料セフレサイト〜SMプレイ〜 at 2010年08月19日 14:24
人妻と逆援交していたんだけど人妻はセレブでかなりお金をくれた!!

Posted by 援助交際出会い〜優良援交サイト〜 at 2010年09月03日 14:57
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