2005年09月08日

心配はしてみるものである



カトリーナの被害地で、心配されていた感染症が発生しているらしい。
<米ハリケーン>細菌感染で4人死亡 ドームでは集団発生も

 【ヒューストン(米テキサス州)國枝すみれ】大型ハリケーン「カトリーナ」の被災者らの間で感染症が広がり、7日までに、高齢者ら4人が細菌感染とみられる症状で死亡した。感染症による死者が確認されたのは初めて。AP通信が伝えた。約2万8500人が暮らすヒューストンのアストロドーム球場では感染性胃腸炎が集団発生。米国立の感染症研究機関「疾病対策センター」(ジョージア州)は同日までに、専門家140人をミシシッピ、ルイジアナ、テキサス州などに派遣し、感染症や水質の実態調査に乗り出した。
 最大の被害地ルイジアナ州ニューオーリンズのネーギン市長は同日、汚染された水が健康被害をもたらす恐れがあるとして、まだ避難していない市民約1万人を強制的に退去させることを許可。警察は呼び掛けに応じない市民を対象に「最終的手段」として強制退去させる方針を示した。
 連邦政府は同日までに、感染の危険が高いとみられる破傷風のワクチン9万本をはじめ、A型・B型肝炎のワクチン計5万8000本を被災地に緊急発送した。
 死亡したのは、被災地からテキサスやミシシッピ州に移送された4人で、食中毒患者に多くみられる細菌ビブリオ・バルニフィカスが検出された。同対策センターのスタッフは、「被災者が汚染された水に触れ、擦過傷から細菌感染したのではないか」としている。
 一方、同球場では感染性胃腸炎が猛威をふるっている。感染力が強く、激しい吐き気や下痢を伴うノロウイルスによる感染症で、体力の弱い子供ら数百人に感染した。感染者は家族と共に、別の施設に隔離されている。
 同球場で治療にあたっている看護師、シェリ・ロックさん(38)は「隔離している子供は現在、150人から200人ほど。感染の拡大が心配だ」と話した。球場では除菌ティッシュペーパーを配布し、感染の防止に努めているという。
 同対策センターのジュリー・ジェバーディング所長は米CNNテレビで「汚染された水や食品が原因で、消化器系の感染症や破傷風などが発生する危険性が高まっている」と注意を呼びかけた。
(毎日新聞) - 9月7日21時41分更新


ところがである。外務省の渡航情報ではこんなことを言っていた。

米国南部:ハリケーン被害に伴う感染症発生の可能性について

 米国南部をおそった大型ハリケーン「カトリーナ」は、2005年8月29日から30
日にかけてメキシコ湾沿岸のミシシッピ州、ルイジアナ州等に甚大な被害をもたらしました。被害の全容はまだ明らかになっていませんが、広い範囲で住宅地等が浸水、冠水しており、衛生状況の悪化による感染症の発生が懸念されています。

 米国疾病対策センター(CDC)では、9月1日付け発表(ホームページ)でハリケーン後の感染症に関して、米国においては通常コレラや腸チフスのような感染症が滅多に発生しておらず、ハリケーン被災後における感染症の大流行の可能性は少ないとしています。

 発表の概要は以下のとおりです。

1.腐敗した遺体から感染症が発生・流行する危険性は非常に小さい

2.被災直後の短期間は消化器系や呼吸器系統の病気にかかる可能性がある。(衛生状態の一時的な悪化や安全な飲料水の確保が困難となるため)ただし、コレラや腸チフス等の感染症は米国メキシコ湾岸地域において平常時から発生している感染症ではないので、ハリケーン被災後に流行する可能性は非常に少ない

3.感染症の流行(特に下痢や呼吸器系統の疾病)は衛生状態の悪化により流行する場合があるが、9月3日現在でハリケーン被災地において感染症の発生・流行は報告されていない


と、あたかもなにも心配する必要がないような書きっぷりである。

ところが、その舌の根も乾かぬうちに

米国南部:ハリケーン被害に伴う感染症発生の可能性について(その2)〜病気を防ぐために

 米国南部をおそった大型ハリケーン「カトリーナ」の被害に伴い、広い範囲
で住宅地等が浸水、冠水しており、衛生状況の悪化による疾病や感染症等が懸念されています。また、一部では避難所で感染症が発生したとの報道もされ始めています
 9月5日付けスポット情報でお知らせしたとおり、米国疾病対策センター(CDC)の9月3日付け発表によるとハリケーン被災地において感染症の発生・流行は報告されていませんが、今後感染症等が発生する可能性は否定できません


CDCに太鼓判を押されてうっかり楽観的なことを書いてしまったので、あわててフォローしているような気がする。

それにしてもアメリカ人は、どうしてこうも根拠もなく楽観的な見通しをもてるのだろう。そして、どうして日本の外務省は、子供のつかいのようなことしかできないのだろう


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Excerpt: アメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」の被害は10日経過した現在も死者数・行方不明者数がさっぱりわからないという世界一の大国とは思えない状況です。 壊滅的打撃を受けたニューオリンズでは住民..
Weblog: 社長の本音日記
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