2005年09月15日

康夫ちゃんの野望:とんだ茶番劇



田中康夫という人は、左右の違いはあるものの、大学の先輩である石原慎太郎のようなポジションを狙っているのではないかと思える。政治の泥臭い世界とは関係ないような涼しい顔をして、わざとらしく局外中立を装い、見方によってはどうとでも取れるような曖昧な言辞を弄し、それでいて何かというとしゃしゃり出て来て存在感を示す。野心たっぷりなくせにない振りを装う。そして、その結果として何者にもなることができないというところまでそっくりだ。

そもそもは政治のようなおじさんの世界からは超越したお洒落な小説「なんとなく、クリスタル」でデビューし、職業小説家など今時ダサいと外資系石油会社に就職したくせに半年も持たず、タモリのバラエティー番組でビートたけしに散々バカにされながらアホな観客相手に必死に自分の頭がいいことを示そうとし、その一方でどこの女をナンパしただのどこのホテルでナニをしただのくだらない事ばかり書いていた男だ。35歳未満の若いものは知らないかもしれないが、40歳以上はそんなこと全部知っているぞ。若い頃から政治家になりたかったなんてよく言うよ。

そんな康夫ちゃんが世に出るチャンスを見つけたのが湾岸戦争の時の文学者の反戦声明とかいうイベントで、当時もうかなり弱っていたはずの中上健二とか、ニューアカブームでちょっと勘違いモード入っていた柄谷行人とかの名前を使ってもうすでに左前になっていた朝日文化人の仲間入りしたのだった。それから阪神大震災でのご存知の大活躍があって、一躍左翼陣営の旗手となり、今に至る、そんな感じかな。

そこまではいいんだ、そこまでは。でも私がどうにも納得できないのは、今回の総選挙における彼の行動だ。いったい何を目指していたのだか、さっぱりわからない。彼の言っていることは基本的には民主党の言っていることのバリエーションだと思う。ならば民主党の候補者として転身することも含め、民主党サイドの人間として(勝手連でもいいから)行動すべきではなかったか。ところが、実際は、自民党造反組の一部を率いて(担ぎ出されて?)結果的に自民党を利しただけだった。そして、選挙が終わったら、あっさり忘れ去られてしまった。

結局、目立ちたかっただけじゃねーの?で、もし民主党がこの選挙、接戦に持ちこんでいたら、あわよくばキャスティングボードを握ろうなんて、スケベ根性があったんじゃないのか?恐れていた石原新党もなかったようだし・・・

石原慎太郎にも田中康夫にも共通するのが、自分がこつこつと努力するのは嫌いなくせに、要領だけで何かを得ようとするところだ。野中広務は町議会議員からたたき上げてこれまでになった。小泉だって総理になったのは変人と呼ばれつづけて3回目の挑戦でだ。加藤紘一は一敗地に塗れて復活するために土下座して選挙区を回らなければならなかったし、山崎拓はもう一生変態幹事長と呼ばれつづけるだろう。与謝野馨もまさか自分が人権擁護法案の旗振り役をさせられるとは思っても見なかっただろうし。調子に乗って反対した平沼赳夫も今ごろ青ざめているだろう。しかしこの二人は違う。いつも安全地帯にいて漁夫の利を狙っているだけだ。(よく考え見たら、その点岡田氏をはじめとした民主党の面々も大変よく似ている。危ない橋は渡らないくせに、みんなええかっこしいである)

極東ブログのこのエントリーによれば、田中率いる新党日本には政党助成金とやらで今年だけでも4千万、来年度からは1億6千万円の見入りがあるそうだ。野党分裂の一角を担い自民党超安定政権の成立を側面から後押しした上にこの報酬、真面目にこつこつ働く国民を愚弄するのもいい加減にして欲しいものだ。確かに本丸は小泉政権だ。しかし結果的に小泉の独走を許したこの政治ごっこの好きな二人の日和見作家の存在も決して忘れてはならない。結局小物は利用され、捨てられるだけの存在なのである。とんだ茶番劇だった。一瞬でも彼らに期待した自分が愚かだった。


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もう一人のポピュリストの正体
Excerpt: 田中康夫、日本に帰って来るな!中国の政治家になれ!以上・・・。
Weblog: 三輪のレッドアラート!
Tracked: 2005-12-01 21:46
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